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動画全盛時代にあえて「文章で勝負」する理由

コロナ渦で増す動画のニーズ

今は動画全盛時代だ。そして我々はコロナ渦を迎え、これをきっかけに全世界でオンラインでのコミュニケーションが急増し、この数か月でテキストから動画への流れはますます加速してきたと感じている。
このような状況になる前でさえ、紙の説明書はもはや読まれず、俺たちは動画の解説を見て製品の仕様を理解するのが当たり前になった。
「ユーチューバー」という、10年前には存在しなかった職業に憧れる若者が後を絶たないし、俺の仲間の中にも毎日動画を配信してビジネスを展開している人もたくさんいる。
しかしこのような中でも、俺の主な情報発信源は動画ではなくテキストだ。「時代遅れなのかな」と思う時もあるけれど、文章には動画と違う別の力があると思っているから、あえて動画にこだわることもない。

「動画」も「テキスト」も、それぞれの良さがある

動画の方が、テキストに比べ情報量が多いことは認める。しかし、情報を発信するときに大切なのは、必ずしもその量だけではない。
製品マニュアルのように、複雑な機能をわかりやすく説明するには動画は適している。しかし、小説が映画化されると原作のファンががっかりすることが多々あるように、情報量が多ければ感動が増すというわけでもない。
文章には、物事の微妙なニュアンスを言葉で伝え、ビジュアルではなく読者のイマジネーションを掻き立てたてるという、映像にはない別の力があるのだ。

動画とテキストにはそれぞれの良さがあり、どちらがいいとか悪いとかではなく、これからは自分の発信したい内容に合わせて、この二つを使い分ける時代になったということだ。
そして俺は今、できればテキストの持つ力で世の中に価値を提供したいと思っている。それにはいくつかの理由がある。

テキストの方が動画より優れていると思う点

動画や音声でライブ配信をすると、勢いで失言してしまったとしても後戻りはできないけれど、文章は書いた後で見直しができる点が大きなメリットだ。
また、自分の論点がずれてしまったときや、主張に一貫性が足りないと感じた時は、いつでも補足して説得力を深めることができるのは、動画配信にはない強みだと思う。
逆に回りくどくなってしまった表現も、言葉を入れ替えたり重複している部分を削除したりすることにより、論点をすっきりと整えることができる。
そして文章で発信することによって生まれる一番のベネフィットは、起承転結を意識し論理的に書く過程において、自分の思考がだんだんと整理されていくという点だ。最初にあやふやだった主張も、校正を続けているうちに自然とまとまって、ビシッと方向性が定まってくるから不思議だ。

これが動画だと、論理の展開を最初に周到に決めておかないと、どうしても行き当たりばったりになってしまい、自分が一番言いたいことが正しく伝えられないということが起こりうる。
このような理由から、書きながら思考を整えることが得意な俺としては、動画よりテキストで情報を発信するのが合っていると思うのだ。

動画リンクのクリックは、ハードルが高い件

もう一つ述べておきたいのは、動画リンクをクリックする時の心理的ハードルの高さだ。
例えばメルマガを読んでいて、そこに3分間の説明動画へのリンクがあったとして、よほどの内容でない限り俺はそれをクリックすることはない。明確な理由はなく感覚的なことだが、俺にとって動画リンクのクリックはなぜだか非常にハードルが高い。
動画では音声も伴うので、そもそも音が聞こえても問題ない環境が揃っていなければクリックはしないし、動画を見るためにわざわざイヤホンを耳に突っ込むことも、その行為自体が面倒だと感じてしまう。
もしこれがテキストなら、スマホのスクロールで自分に必要なところだけを抽出して読めるのに、動画だと全部を見ないと理解できないから余計面倒だと感じてしまうのかもしれない。
おそらくそういう複数の要因が、俺がまだ動画全盛時代についていけていない最大の理由なのだろう。

そういうわけで、俺もいつの日か動画デビューをする日が来るかもしれないが、今は焦らず地道にテキストでやっていこうと思う。テキストの需要も、まだまだ世の中にあるはずだと信じて。

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