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それでもやっぱり「がん保険はいらない」
かかった保険料を加入者が割り勘して後払いする「ピアツーピア保険」が、日本でも登場したというニュースが日経で報道されている。
料金体系がシンプルなピアツーピア保険
私たちが良く知っている既存の保険は、年齢や性別などの属性に応じて、決まった金額を前払いするものだが、ピアツーピア保険は根本から仕組みが違うみたいだ。
この新しい保険は、保険金の支払いが発生すると、それを加入者全員で割り勘し、保険料は後払いで支払う。
だから保険金の支払いがなければ保険料はゼロになる一方、支払いが増えれば負担も増えるということになる。(月額支払い額の上限は決まっているようだ)
一ヶ月あたりの支払い上限額が決まっているのに保険料の支払いが想定より多くなった場合、どう調整するつもりなのかが個人的には謎で、この部分はきちんと調べる必要があるけれど、それでも料金体系がシンプルなのは良いことだと思う。
保険会社は手数料を徴収するだけで、加入者がよくわからない金融商品の運用などは一切しないから、保険の商品構造としてはわかりやすい。
保険金額が少ないなら、積み立て投資でカバーすれば良い
新商品の名前は「わりかん保険」。
がんと診断されたときに一律80万円の一時金が支払われる。
でも、この金額が正直ちょっと微妙だと思った。
がんと診断されても、健康保険に入っていれば、月に支払う上限金額は決まっている。
入院したときの差額ベッド代などがあれば自分で支払わなければならないが、それだってたかが知れているだろう。
80万という(中途半端な)保険金のために、自分以外の人が受け取るかもしれない保険金を後払いで支払ってもいいと思う人が、果たしてどのくらいいるのだろうか?
俺だったら払うべき保険料を積立てで運用し、この80万を自分で準備したほうが、気分的にすっきりする。
そもそも俺は、今の日本の健康保険制度がある限り、医療保険にわざわざ入る必要性を感じていない。
あえてがん保険に加入する必要があるのか?
必要なのは、いざというときに家族を路頭に迷わせないための生命保険。
特に子どもが小さい場合は、これは必須だと思っている。
しかし医療保険やがん保険はこれには当てはまらない。
優れた健康保険制度があるのだから、これらの保険に頼るのではなく、必要な額は自分で決めてそれを貯めておけばいい。
そして自分が健康でありつづければ、そのお金はいずれ別のことに使うことだってできるのだから、保険じゃなくて自分で貯める道を選ぶ方が、間違いなくお得だと思うのだ。