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金の延べ棒よりETF

(Pick up NEWS)
8日の東京株式市場で日経平均株価の下げ幅が一時、前日比600円を超えた。取引時間中として2019年11月以来の2万3000円割れとなった。イランによる米軍基地へのミサイル攻撃を受けて、リスク回避の動きが鮮明となった。外国為替市場では円高・ドル安が進み、原油と金の価格は急伸した。
(2019年1月8 日経新聞電子版)

分散の観点から「金」(ゴールド)の保有は有効

有事になると、たいていの株や債券などの金融商品の価格が下がるのに、なぜ「金」(ゴールド)は下がらずに逆の値動きをするのか、考えたことがあるだろうか?

昔から、「金は不況に強い」と言われている。

その理由は、供給される地球上に存在する金の総量が限られているため、その量が急増して価格低下を招くような心配がないからだ。

また、金は有価証券とは異なり、主体が現物なので、いくら価値が下落してもゼロになることはない。
こうした「安全性」が、特に経済状況が悪化した場合に重宝される傾向にある。

確かに「お金」は中央銀行が刷りたいだけ刷ってインフレを起こし、意図的にその価値を下げることが技術的に可能だし、株式は会社が倒産したら、その価値はゼロになってしまう。
しかし金はそういうリスクがゼロなので、「有事の金」と呼ばれて重宝されるわけだ。

しかし、金はそれ自体何も生み出すことがない。
例えば、株式は配当、債券は利息、不動産は賃貸料を生み出すが、金からは何も生まれない。

単純に需給バランスが金価格の決定要因であり、「利回り」という概念が当てはまらない金融商品なのだ。

「有事の金」
確かに今回の地政学リスクの高まりと金価格の動きを見ても、それを保有する有効性は証明されたと思う。
だから株(投資信託)の他に一定の量の金を持つのも、リスク分散の観点からは有効だ。

しかし、ちょっと待ってほしい。

よし、わかったとすぐに貴金属店に走り「金をください」はちょっとまずい。
金はどのように購入するかで、その手数料が全く違ってくる金融商品なのだ。

金を買うなら現物よりもETFを

大きく分けて「金」には二つの買い方がある。

一つは貴金属店で「金貨」や「金の延べ棒」を現金で購入する方法
もう一つは金の値動きを対象にした投資信託やETFを使う方法

*ETFについてはこちらの記事を参照 (ETFって何?

「金」を買うというと、最初の例をイメージする人が多いと思うが、これはよほどの資産家でない限りオススメできない。

なぜなら金の現物購入にはまとまった金額が必要だし、現物を保有すると盗難や紛失のリスクもある。
何より購入する際の手数料はかなり割高で、わずかなゴールドを買うのにバカ高い手数料を払うのは、投資としては意味がない。

最も現実的だと思われるのは、二つ目の「金ETF」と呼ばれる金融商品に投資をすることだ。

これは現物の金価格に連動して価格が上がったり下がったりする金融商品で、金をリスクヘッジとして使うのなら断然こちらの方がお薦めだ。

ETFは証券会社で株と同じように購入できるもので、証券取引所が開いているときにはいつでも売買可能だ。
そして小額から取引することができ、購入手数料も金の現物購入よりは格段に安い。
更に盗難の心配もなく、保有するためのコストもほとんどかからない。

二つの違いは、あなたの目の前に「金」があるかないかという差だけだ。
金を目の前にすればテンションは上がるかもしれないが、あなたがやろうとしていることはリスクヘッジであり、金のコレクションではないはずだ。

金融リテラシーを向上させて、リスクヘッジのために自分にベストな金融商品を選べるようにならなければ、業者を儲けさせるだけなのだ。

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