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簡易宿泊所許可物件を探す旅(4)

簡易宿泊所許可物件を探す旅(物語のスタートはこちら

今まで築いてきた人脈に助けられる

翌日の午前中、C社から連絡が入った。
購入希望者の中で融資の目処がたち、買い付け証明書を出したのは俺が一番最初だとのこと。
C社は仲介業者として俺と販売会社とを繋ぎ、この先売買契約を進めていくという内容だった。

頑張った甲斐があった。
スピードが勝負の世界で、俺は今まで培ってきた人脈をすべて駆使しして、これに勝ったのだ!

売買契約は、物件の販売会社の持つ東京オフィスで行うことになった。
C社の担当が2名、沖縄からそのためだけに上京してきて、GW直前に売買契約書に印鑑を押す儀式も終わらせることができた。

もう後戻りはできない。
不動産を購入する度に感じる何とも言えない恐怖感や不安感を心の中でおさめながら、俺はポジティブなことだけを考えることにした。
このまま融資の本審査が終了すれば、5月の終わりには融資が実行され、物件は俺の名義に変わる。
そこからすぐに簡易宿泊所の申請をして、物件を民泊用に整えるのだ。
民泊のセットアップのための家具や初期費用の資金繰りもなんとかなるだろう。
様々なシミュレーションが俺の頭の中で何度も繰り返された。

今年の夏は忙しくなりそうだ。繁忙期の夏休み前の開業は難しいかもしないが、遅くても秋には物件を稼働させ軌道にのせることができるだろう。
そう考えていた俺に、融資の本審査の連絡が入ったのは、それから数日後のことだった。

担保評価割れによる「融資否決」という大どんでん返し

最初から電話口での融資の担当者の声のトーンが、いつもに比べて少し暗かったのは、俺の気のせいではなかったはずだ。

「申し訳ございません。実は本審査で融資が否決されてしまいました…」

えっ!今なんて言った?

俺は耳を疑った。仮審査が通っているにもかかわらず、そんなことがあるのだろうか?
提出を求められた書類はその都度速やかに準備し先方に送っていたし、当然の事だが申請書類には一点の虚偽もなく記入をしていたし、否決される理由がまるでわからなかった。

「担保評価が思うように出ませんでした。ウチの本部の基準からすると、物件価格が高すぎるということです。」

近年沖縄の土地値が上昇し、金融機関の評価以上の価格で物件が取引きがされているのは、俺も知っていた。
今回俺が狙った戸建ても、確かに普通の住宅としては割高だという印象だった。
それでも俺が探し続けてやっと掘り当てたこの新築は、なんとしても手に入れたかった。

手持ちの資金があまりないので、全額融資に頼ろうとしていたのだがいけなかったのだろうか。
とにかく俺は100%当てにしていた融資の申込みを、断られてしまったのだ。

簡単に諦めたくはないが、住宅評価のプロの金融機関が「物件が割高だ」と言っているのだ。
本当にこの家は購入する価値があるのだろうか?

投資的な観点から見れば、この投資を成功させ、十分に利益を出せる自信もある。
しかし、俺の心はなぜかモヤモヤしたままだ。

仲介業者からは、他の金融機関へも融資の打診をしてみてはどうかというアドバイスをもらっている。
この先他の金融機関に案件を持ちこむのか、このまま諦めて見送るのか。

何年も探し続けて、やっと見つけたこの案件を、
「今回は運がなかった」
と割り切れるほど俺は大人ではない。

残された最終決断までの時間はあまりない中で、俺は今このブログを書きながら、頭の中を整理している。
いつもは同時進行で書くことのない不動産ネタだが、これは今目の前に起こっている現実なのだ。

(続く)

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