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フラット35で不動産投資?「資料改ざんという」不正融資の行きつく先

2. 融資の承認は、「自己資金」と「返済能力」の組み合わせで決まる

2.1 自己資金と返済能力

さて、この不動産事業だが、参入したくても誰もが簡単にスタートできるわけではない。
収益不動産の購入には、通常「自己資金」と呼ばれる元手資金が必要だからだ。
金融機関にもよるが、その額はだいたい物件価格の1割から2割というところが多い。

この条件で考えると、1億円のマンション1棟なら自己資金は1,000万から2,000万。
2,500万円の新築ワンルームマンション一部屋でも、250万から500万ほどが必要となる。

さらに、この自己資金を準備できたとしても、職業や年収、そして保有する資産残高を融資先の金融機関に提出し、自分がローンの残金をきちんと返済できる能力があるということを証明しなければ、融資の承認は下りないのだ。

2.2「フルローン」と「オーバーローン」

不動産投資では、通例金融機関ごとに定められた自己資金が必要なのは前述の通りだが、投資家の属性によっては自己資金を求められず、すべての購入資金を金融機関が融資してくれるケースもある。

例えば、融資を受ける買い主に十分な資産と信用があり、その人の返済能力が高いと認められた場合などは、金融機関が満額の物件価格や、時には登記費用や不動産取得税などの諸費用分までをも含めたローンを出すこともある。

これらはそれぞれ「フルローン」や、「オーバーローン」と呼ばれているが、自己資金がなくても不動産を手に入れることができるので、投資家からは大変な人気だ。
しかし同時に、これには大きな信用力が担保として求められるので、融資に求められる基準が、より高くなるのが普通である。

2.3 自己資金がなくてもできる不動産投資

信用力の低い人が、自己資金なしでもフルローンやオーバーローンを使い、不動産を購入できる方法はあるのだろうか?

原則としては「ない」。
しかし不正行為として以下のような取引が行われているのが実情である。

例えば、自己資金や購入の諸費用分を含めた金額を金融機関から借りるために、売買価格の異なる契約書を2通作成するというもの。

銀行用には実際の売買価格を水増ししたものを提示し、より多くのローンを引き出し、実際の売買は元の価格で行う。2つの契約書に記載された差額が余剰金となり、それを自己資金に充当すれば、自己資金がなくても不動産は購入できる。これは「二重売買契約」と呼ばれる不正行為だ。

または、自分の年収や資産残高を偽装して金融機関に提出する方法。書類の改ざんによって、信用力を高め、満額の融資を引き出せることもある。

当然ながら、これらは正規の取引ではなく不正によって物件を取得するという裏技だが、残念ながら最近のニュースで、大手の金融機関でもこのようなことが行われていたということが発覚してしまった。

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