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知っているようで知らなかった、不動産売却時にかかる税金の話

4月。長い冬の寒さからやっと解放され、日中の暖さが身体に染み渡るこの季節が、俺は大好きだ。
人々は暗い色の厚手のコートを脱ぎ捨て、街全体が明るいファッションで埋め尽くされる時期でもある。

トーキョーの桜の花びらがひらひらと舞う中、改札へ続く階段を上るあの娘の桜色のミニスカートの中も同じく桜色!と感動したのも束の間、それが「キュロット」なるものだと判明した時のショックでさえ、春の陽気は少しだけ和らげてくれる。

キュロットなんて邪道じゃないか。上から目線で俺たちを嘲笑しながら見くだして、純粋な男たちの夢やロマンを粉々に打ち砕きやがる。
その上、下界から最大限の敬意を払って見上げている俺たちに、ちょっとした罪悪感や羞恥心という、いらんオマケまで植えつけてくる。

どうやったら滞納も夜逃げもキュロットもこの世界からなくすことができるのだろう・・・。
そんなことを真面目に考えていた俺の元に、大阪の税務署から一通の郵便物が届いた。

「固都税納税通知書」

えっ?もう?また菜々子に何度も大事なアレを入れて出す季節が来たのか・・・。
昨秋彼女と過ごした濃密すぎた日々が脳裏をよぎる。
彼女が大阪の不動産取得税の支払いの時に、すべてを犠牲にして俺に尽くしてくれたことを、俺は忘れるはずもなかった。

それにしても、不動産を購入すると本当にいろいろな種類の税金を支払わなければならない。
何度も言うが、俺が不動産投資を始めたきっかけは、本業であるサラリーマン収入の節税が目的だった。
それなのにこの1年でトータルで納めた様々な不動産関連の税額の合計は、本業の年収をもうすぐ超す勢いだ。

2月に確定申告が終わり、昨年分の所得税が全額還付されたばかりだが、今回はそれを上回る税金を梅田の市税事務所に持っていかれてしまうこの切なさは、キュロット事件以上に辛い出来事だ。
更に恐ろしいことは、札幌のRCの固都税もこれとは別に支払わなければならないというこの現実だ。
俺、マジでピンチなのかもしれない。

物件の購入前に綿密な収支シミュレーションをしても、モニターに映し出された固都税の数字は、不動産の購入金額と比べれば微々たるものに感じられ、当時はそのインパクトをリアルに実感することはできなかった。
あの時は、毎月の予想キャッシュフローさえきちんと得ることができれば、1年後の固都税なんて余裕で支払えると信じて疑わなかった。
しかし現実は思った以上に退去や修繕が嵩み、家賃収入は予想していた額には届いていない。
そんな状況でエレベータ付きRCマンションの固都税を支払えば、やっとの思いでクロにした大阪は、あっという間に真っ赤になってしまうのだ。

でも今の俺なら、不動産投資における税がどれほど収支に影響を与えるのか、手に取るようにわかる。これが経験ってやつだろう。
この感覚を書籍やセミナーだけで理解するのはほとんど不可能だと思うが、自分の経験を生々しくこのブログで発信することによって、一人でも多くの不動産投資家の心を捉えることが、俺の使命だと思っている。

もうこれ以上一銭も払いたくない税だが、きっと俺は数か月以内に、もう一つ別の種類の税金を支払うことになるだろう。
そう、大阪のマンションの売却にかかる譲渡所得税だ。
しかもこいつは損益通算ができないという、税金の中でもキュロットレベルで憎らしい相手なのだ。

不動産を売る時に税金がかかり、正月を5回迎える前と後では税率が大きく違うということは、みんなも知っていると思う。

売却が保有から5年以内は、短期譲渡所得で約39%の税率
売却が保有から5年以上は、長期譲渡所得で約20%の税率

でも正直に言えば、数か月前の俺の知識はたったこれだけだった。
なんとなく理解はしていたつもりだったが、具体的にこれらが何を意味するのかまでは考えたこともなかった。
しかし今の俺にとって、譲渡所得税はもはや他人事ではない。

そんなわけで、俺は売却時の利益と税金の関係についてイチから調べ始めた。
それにしても、どの本やネットの解説を読んでもほとんどこの仕組みをマトモに理解ができないのは、きっと俺の脳に問題があるわけではなく、税制の方に問題があるからだと思う。
これを読んですぐにこの内容を理解できる人は、世の中に一体どれくらいいるのだろう?
http://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1440.htm

専門用語と例外のオンパレードで、日本語で書かれている説明でも全く頭に入ってこないのだ。
そして何度も投げ出しそうになりながら、やっと導き出したのが次の公式だ。

「課税譲渡所得」 = 譲渡価格 ー(取得費+売却費用)- 特別控除額

ちなみに、これは法人ではなく個人で不動産を売却する時の話だ。
それから、ここに書いてあることは、あくまでも税額をざっくりと算出するためのものなので、細かいことを気にしてはいけない。
実際にはいくつかの特例などが複雑に絡み合い、この計算をより難解なものにしているのだが、それらは極力省くことにする。

まず俺たちが最終的に求めなければいけない数字は、「課税譲渡所得」だ。
その金額に、保有期間により39%か20%のいずれかの税率がかけられたものが、売却時に納める税金になる。
で、もういちど書くが、「課税譲渡所得」は次の公式で求められる。

「課税譲渡所得」 = 譲渡価格 ー(取得費+売却費用)- 特別控除額

譲渡価格 売却金額
取得費 購入時の仲介手数料
購入時の土地、建物、設備の値段から、売却時までの減価償却分を差し引いたもの(簿価)
売却費用 売却時にかかる仲介手数料

特別控除額は、一般的な個人の収益物件の売買に関しては考慮しなくてOKだ。
他にも印紙代や銀行手数料などが取得費や売却費用に計上できるのだが、これらは税額をざっくりと計算する目的では誤差の範囲だと考え、思い切ってすべて無視することにする。
そしてこれらを公式に当てはめると次のようになる。

課税譲渡所得 = 不動産売却金額 -(土地建物の簿価 +購入時、売却時の仲介手数料の合計)

この金額がプラスの場合、それに対して20%か39%の税金がかけられるというのが結論だ。
例外を省くことによって小学生でもわかるレベルの公式を、俺は何時間もかかってやっと導き出したのだ。

少し長くなってしまったが、個人の不動産の譲渡税の算出方法でで悩んでいる人の力になれれば、俺の努力も報われるってもんだ。
でも、万が一間違いがあったら速やかに修正するので、気づいた方はそっと俺に教えてほしい。

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