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日経平均とTOPIXと知って得するミニ知識
平日のニュースでは毎日必ず「本日の日経平均」と「TOPIX」の終値を発表しているが、この二つは日本の株価を表す代表的な指数である。それぞれ特徴があり、きちんと理解しておかないと、日本の株式市場の動きを正確につかむことができない。
日経225とTOPIXの違い
まず日経225だが、これは日経新聞社が東証一部上場企業のうち225銘柄を抽出し、株価を平均したもの。それに対しTOPIXは、東証一部に上場している全銘柄を対象とした株価指数だ。
TOPIXの計算方法は「現在の全銘柄の時価総額÷基準時価総額×基準値(100ポイント)」という日経兵コインより複雑な計算式で導き出されるのだが、東証一部に上場している企業の株式の時価総額をベースにしている。
まとめると
日経平均は東証1部上場の中の225社の平均
TOPIXは東証1部上場の時価総額
ということになる。そしてTOPIXの場合、単位は「円」ではなく「ポイント」というところがポイントだ。
なぜTOPIXの単位は「ポイント」なのか?
TOPIXは、東京証券取引所に一部上場されている会社(2131社)の全株式の時価総額をベースにしているけれど、これをこのまま円で表示をすると、莫大な桁数になってしまう。
しかも東証1部に上場する企業の数は年々増え続けているので、そのまま円で表示をしてしまうと、会社の数が増えた分だけ時価総額も上がってしまう。
これだと株価が上がって時価総額が増えたのか、新しい会社が上場したからその分がプラスされただけなのかがわからなくなってしまい、指数としての意味をなさなくなってしまう。
そこでTOPIXは1968年当時の時価総額を100という基準にして、そこから構成銘柄の時価総額を指数化することにした。
だからTOPIXの単位は「円」ではなく「ポイント」を使用しているのだ。
ちなみにバブルの絶頂期であった1989年末のTOPIXの値は過去最高値の2884.80ポイント。
2020年6月1日の終値は1,568.75ポイント。
このようにTOPIXの推移を追うことで、日本経済の動向を読み取ることができるのだ。
ポイントはパーセント(%)と何が違うのか?
TOPIXはその指標の持つ性質上、「円」ではなく「ポイント」が単位で使われるという話をした。
しかしポイントという言葉自体がよくわからない。難しいこと言わないで、パーセントでよくね?
そう思った人、きっといると思う。
実はポイントとは、パーセントの増減の差を表すときに使われる言葉だ。
例えば選挙。「前回の選挙の投票率が50%。今回の選挙が60%だとすると、今回の投票率は10%のアップだね!」
とは言えないだろう。
なぜなら50%の10%は5%なのだから、その合計は55%にしかならない。
ならば、「今回の投票率は前回の50%から20%アップしたよね!」ってわざわざ言うのか?
これは正確だけど、直感的にわかりづらい。
こんな時、「投票率は10ポイントアップして、60%になりました」と言われれば、みんなすぐに理解ができる。
だからポイントとパーセントは同じようだけど全然違うのだ。